虚往実帰 延命山 蓮花寺

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人間関係のストレスに悩むあなたへ。『いい人』の落とし穴から抜け出す相互尊重の生き方

皆さん、おはようございます。私たちは一人では生きられないと、日々つくづく感じますよね。職場、家族、友達、地域……様々な人とのつながりの中で毎日を過ごしています。でも、どうしてこんなに人間関係って悩ましいのでしょうか?

実は、私たちのストレスの8割から9割は人間関係から来ていると言われています。もし日記をつけてみたら、「あの人にこんなこと言われた」「もしかして嫌われちゃったかな」といった、相手の言動や評価に一喜一憂している自分に気づくでしょう。

「いい人」がハマりがちな『他者中心主義』って?

そんな中でも特に多くの人が陥りやすいのが『他者中心主義(たしゃちゅう)』です。これは、いわゆる「いい人」に多い傾向です。

「嫌われたくないな」
「期待に応えなきゃ」
「相手の顔色が気になる」

こんな風に気を使いすぎて、自分の気持ちや「これをしたい」という欲求を後回しにしてしまいます。これは「ピープル・プリージング」と言って、周りの期待に応え続けているうちに、自分がどう感じているか分からなくなってしまう状態です。私も昔はそうだったので、そのしんどさはよくわかります。

じゃあ、「自己中心」になればいいの?

では、自分勝手に振る舞えばいいのかというと、それも違います。自己中心主義もまた、別の落とし穴です。

自己中心的な人は自分の考えや感情を最優先し、相手への配慮がおろそかになりがち。結果として人との衝突が増えやすく、自分だけが正しいと思い込むことで孤立してしまうこともあります。

私たちは一人で生きていけない存在なので、孤立は別の寂しさや苦しさにつながります。

だからこそ見つけたい『第3の生き方』 相互尊重

そこで私が提案したいのは「相互尊重(そうごそんちょう)」という考え方です。これは、自分の気持ちや価値観を大切にしつつ、相手の立場や気持ちも尊重するスタンスのこと。

分かりやすく言えば、「自分も相手もどちらも大切にする」生き方です。

  • 自分の意見は伝えるけれど、相手の話にも耳を傾ける

  • 一方的に上下関係を作らず、対等な関係を目指す

  • どちらかが我慢するのではなく、話し合いで良い落としどころを見つける

これは「仕方なく妥協する」こととは違い、自分も相手も尊重する、日々の「習慣」です。

あなたは今、どちらに偏っている?

ここで少し立ち止まって、自分の心の傾向をチェックしてみましょう。

  1. 日々の会話や行動を振り返る

「すべき」「しなきゃ」が口癖になっていませんか?
誰かにばかり「すべきだ」と思うなら自己中心寄りかも。逆に、いつも自分が「しなきゃ」とプレッシャーを感じるなら他者中心かもしれません。

「私さえ我慢すれば」と思いがちなら、他者中心の傾向が強いでしょう。

自分の意見が通らないとイライラするなら、自己中心寄りかもしれません。

  1. ストレスを感じる場面を掘り下げる

誰かの評価や批判が気になって行動が止まるなら他者中心かも。

仕事から離れた自由な時間に「何をしていいかわからない」と感じるなら、他者中心で「役割」を生きている可能性があります。

  1. 周りの人の意見にも耳を傾ける

身近な人に「自分のことをもっと考えたら?」と言われたことはありませんか?

それは偏りへのフィードバックかもしれません。素直に受け止めると新しい気づきがありますよ。

「他者中心」は『他人9割・自分1割』、
「自己中心」は『自分9割・他人1割』というイメージです。

まずは自分の立ち位置を客観的に見てみることが、次の一歩になります。

人間関係は人生を豊かにする宝物

人間関係は喜びをもたらす一方、ストレスの原因にもなります。しかし、ハーバード大学の75年にわたる研究でも「人の幸せを決めるのは良好な人間関係の質」と証明されています。

ストレスに振り回されるのではなく、人とのつながりを通じて人生を豊かにするためには、「相互尊重」のスタンスが何より大切です。

一緒に心を軽くし、豊かな人間関係を築いていきましょう。